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ブッダとは歴史上にあらわれた釈迦だけに限らず

ブッダとは歴史上にあらわれた釈迦だけに限らず、過去にもあらわれたことがあるし未来にもあらわれるだろうとの考えはすでに大乗以前から出てきていたが、大乗仏教ではこれまでに無数の菩薩たちが成道し、娑婆世界とは時空間を別にしたそれぞれの世界でそれぞれのブッダとして存在していると考えた。この多くのブッダの中に西方極楽浄土の阿弥陀如来や東方浄瑠璃世界の薬師如来などがある。また、歴史的存在、肉体を持った存在であった釈迦の教えがただそのまま伝わるのではなく、大乗仏教として種々に発展を遂げ、さまざまな宗派を生み出すに至る。


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この思想運動が古代から続くタントリズムと結びつき、ブッダとは非歴史的な「物自爾」ともいうべき存在(法身)の自己表現であるという視点が生まれ、その存在を大日如来と想定した。それ以前の、歴史としておもてに表れた部分(顕教)の背後に視座を置くことからこの仏教を顕教から区別して「密教」という。密教の経典は釈迦ではなく大日如来の説いたものとされる。心で仏を想い、口に真言を唱え、手で印を結ぶ三密加持を行じ、みずからこの非歴史的存在を象徴することで成道できるとする「即身成仏」を唱えた。

そのほか、釈迦が入滅してから1500年が経過すると仏教はその有効性を失うとする末法思想を背景に、末法の世において娑婆世界で成道すること(自力聖道門)の困難を主張し、それを放棄することでいったん阿弥陀仏の極楽浄土へ往生してから成道すること(他力浄土門)を提唱する浄土教も起こった。

上座部仏教と大乗仏教、顕教と密教、自力門と他力門など互いに相容れないように見える教義がひとつの宗教にあることは不思議なようであるが、もちろんすべての宗派に共通しているのは仏教の証しとされる三法印である。

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2009年06月08日 11:05に投稿されたエントリーのページです。

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